学生奨励賞を受賞しました!

こんにちは,宮下です.

うちのゼミの大学院生の上續さん(M2)が7月4日に情報処理学会インターネットと運用技術(IOT)研究会で研究発表し,学生奨励賞を受賞しました.学生奨励賞は,学生としてIOT研究会に参加し,インターネットと運用技術に関する将来性豊かな発表を行ったことに対して授与される賞です.宮下ゼミとしては,3月に学部生の志智さんが受賞したのに続き今年2度目となります🙌

学生奨励賞授賞式の様子

上續さんは「過去の履修登録情報を利用した履修科目推薦システムの提案」というタイトルで研究発表を行いました.これは彼女の修士論文のテーマである「履修科目推薦システム」を開発するにあたり,一般的なECサイトや動画サイトなどで行われているような手法を応用することについての議論をまとめたものです.発表後には数件の質問やコメントがあり,質問には彼女本人の言葉で的確に回答していました(そのため,会場にいた指導教員(宮下)はそれを眺めているだけで良かったのでしたw).

上續さん,おめでとうございます.これからもがんばって研究を続けてください.

奥村美生さんが情報処理学会第85回全国大会 学生奨励賞を受賞

現代社会学科情報システム専攻4年生(丸野ゼミ)の奥村美生さんが2023年3月2日〜4日に開催された「情報処理学会 第85回全国大会~ダイバーシティと情報処理~」で学生奨励賞を受賞しました.学生奨励賞は,学生セッションで発表された論文の中から優秀な論文や発表に対して贈られるものです.

弱教師あり学習モデルに対する転移学習を用いた動画中のイヌの情動認識手法に関する検討
○奥村美生,丸野由希(京都女子大),久保孝富,浦優輝(奈良先端大),吉村愛琉,永澤美保(麻布大学)

奥村さんのコメント
 この度は私が目標としてきた学生奨励賞を受賞することができて本当に嬉しいです.授賞式で私の名前が呼ばれた時の光景を今でも鮮明に覚えています.この賞を受賞できたのは,今まで丁寧に指導していただきました先生方のおかげだと思っております.研究活動では様々な挑戦ができて楽しく,充実した学生生活を送ることができました.今後も,目標を高く持ち何事にも挑戦する姿勢を忘れず,頑張っていきたいと思います.

奥村さんから後輩へのメッセージ
 様々なチャレンジをする機会の中で,学会発表は自分の研究に対して質問や意見をいただくことができます.新たな考えを発見することができるので,学会発表という経験はとても貴重だと思います.ぜひ機会があればチャレンジしてみてください.研究においては,自分の決めた目標に向かってとことんやってみることが大切だと思います.

指導教員のコメント
 奥村さん,受賞おめでとうございます.大学院生の研究発表もあった中,学部4年生で学生奨励賞を受賞できたのは,奥村さんの研究に対する熱意や日々の努力があってこそだと思います.これからも「らしさをつよさに未来をひらく」本学の卒業生として,誇りを持って挑戦し続けてください.奥村さんのご活躍を心より応援しております.

卒業式の日に研究室で撮影(左:奥村さん、右:指導教員)
学生奨励賞の賞状と副賞の楯


水野義之教授最終講義

こんにちは,宮下です.

去る3月1日(金),情報システム専攻の教員である水野義之教授の最終講義が行われました.最終講義とは,大学教員などが定年などで退職する際に,教員として最後に行う講義のことです.

水野教授は.平成12年に現代社会学部が誕生した当初(正確には学部開設準備のためにその1年前に)京都女子大学へ赴任され,以来,研究・教育に従事してこられました.ご専門は核物理学で,京都大学から東北大学大学院,CERN(ジュネーブにある欧州原子核研究機構),大阪大学などを経て京都女子大学で定年を迎えられます.

現代社会学部では.ゼミはもちろん.情報学アプローチ(情報システム専攻の1回生必修科目)や社会情報学などのいわゆる「情報系」の授業や,自然科学に関する講義を担当されました.どの授業でも,複雑に入り組んだ事象をわかりやすくかみ砕いて,学生さんに「なんとかしてわかってもらおう」と熱心に説明されることで定評がありました.

当日は40人弱の方が参加されました

最終講義のテーマは「科学、情報、社会の不思議ー1953年から2019年までー」でした.学長から挨拶があった後,まず宇宙の誕生から水野教授が誕生するまでの歴史が俯瞰的かつ物理法則の解説付きで語られ,その後は水野教授の生い立ちに沿って社会情勢や科学技術の発達などが紹介されました.特に1995年の阪神淡路大震災後にインターネットを活用したボランティア活動に携わった話や,2011年の原発事故の際,水野教授ご自身やゼミの学生さんたちが何度も現地を訪れ,ボランティア活動や影響調査などを行った話など,いつもの授業のように熱く語られていました.最後には未来の話(デカルトの「方法序説」の水野版を著したい)も少しされました.

熱く語る水野教授

京都女子大学に多大な貢献をされ足跡を残された水野教授が退職されるのは寂しいことですが,今後のご活躍を祈念します.これまで本当にありがとうございました.ただ,少なくとも来年度は非常勤講師として授業も少しご担当いただきますので,しばらくは今まで通りご指導いただけると信じております.よろしくお願いいたします.

京都女子大学大学院現代社会研究科修士論文発表会と大学院説明会を開催しました

日時:9月19日(水) 14:45~16:15
場所:S306教室
14:45~15:45 前期提出修士論文発表会
15:45~16:15 大学院説明会

今月、京都女子大学大学院現代社会研究科より修士号を授与される片岡安有美さんが「性的マイノリティにおける生殖医療と家族形成」と題する修士論文の内容を披露してくれました。急速に進化していく生殖医療に対して、日本では法整備を含めて対策が完全に後れをとっています。片岡さんの関心は、性的マイノリティが新たな家族をもつ可能性であり、米国などの海外の事例を紹介しながら、多様な家族形態を認め、生殖医療の利用だけではなく里親や養子縁組を促進し、子どもの福祉を保護することを重視した法改正の必要性、人々の意識の改善を提案しています。片岡さんの報告に対して、様々な質問、意見が提起され、活発な議論が行われました。

報告をする片岡さん

 本日の修士論文発表会には、15名の参加がありました。

参加して下さった先生方、院生・学部生の皆さま、有難うございました。

後半は、大学院進学を考えている学部生の皆さんへの説明会でした。大学院委員の濱崎先生から、来年度からカリキュラムが大きく変わる新しい現代社会研究科での学びが紹介されました。説明会に参加できなかったが大学院に関心があるという学生さんがいらっしゃれば、濱崎先生か戸田まで連絡をして下さい。(文責 戸田)

情報系ゼミ生が学会発表

道越ゼミ4回生の平尾さんと西本さんが9月5日〜6日に京都で行われた国際シンポジウム「Symposium on Systems Science of Bio-Navigation 2018」でポスター発表を行いました。

** 西本さんの感想 **
緊張しましたが、様々な動物の研究に触れられて楽しかったです。
ポスター発表の際に頂けるフィードバックや、自分の予想を超えて聴き手の興味・関心を引いた箇所などを通して、自分が気づかなかった発見が多いと改めて感じました。家や研究室で机に向かってプログラムを書いているだけでは気づかないことを知ることができるのは嬉しいです。京都女子大学の現代社会学部に入学し情報系ゼミに所属しなければ、このような機会は訪れなかったと思います。今回の体験から次回はさらにステップアップした発表ができるように努めます。

国際コンペ (ABC2018) で第2位

道越ゼミ4回生の平尾さんが国際コンペ ABC2018 で第2位を受賞しました。9月5日に行われた国際シンポジウム「Symposium on Systems Science of Bio-Navigation 2018」にて表彰されました。

Animal Behavior Challenge (ABC2018) for understanding animal behavior

 

〜受賞コメント〜
今回のコンペティションの内容は自分の卒業研究と似た分野でした。そのため、試行錯誤することがとても楽しかったです。
今まで扱ってきたデータとはまた違った工夫が必要であることもコンペティションに取り組むモチベーションになりました。
また楽しんだ結果がこのような形で残せることをとても幸せに思っています。
本当に楽しかった!

情報系ゼミ生が日本動物心理学会で研究発表

道越ゼミ4回生の平尾さんと西本さんが8月28日〜30日に広島で行われた日本動物心理学会第78回大会 にて「Group Motion Analysis of Hunting Dogs Using GPS Sensors」というタイトルでポスター発表を行いました。

平尾さんと西本さんは卒業研究として麻布大学獣医学部および奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科と共同でイヌの社会性に関する研究を行っています。今回は二人にとって初めての学会発表でした。

** 平尾さんの感想 **
大変緊張しました。しかしそれ以上に自分の研究を知ってもらえる喜びを感じることが出来ました。またポスター発表を聞きに来てくださった方から新たな知見を頂けて、学べることが多かったです。
今回の発表は情報系ゼミに所属して色々な選択肢を得られたからこそ出来たことだと思います。自分自身、この発表でまた1つ成長できたと思います。

 

平尾さんと西本さんは9月5日〜6日に同志社大学で行われる Symposium on Systems Science of Bio-Navigation 2018 でも研究発表を行います。

森久聡先生が地域社会学会奨励賞を受賞しました!

森久聡先生が学会賞をいただきました。おめでとうございます。以下、ご本人の報告です。


教員の森久聡です。

5月に開催された地域社会学会において,私が2016年に出版した拙著『〈鞆の浦〉の歴史保存とまちづくり――環境と記憶のローカル・ポリティクス』(新曜社)が地域社会学会奨励賞(個人著作の部門)を受賞いたしました。

受賞した著書と賞状

受賞した著書は,歴史的な町並み景観がたくさん残る広島県福山市鞆の浦地区を対象にしたもので,鞆の浦のまちづくりに取り組む市民や行政の動きを環境社会学,都市社会学,地域社会学,民俗学の視点から考察したものです。鞆の浦の歴史的な町並み景観を守るために奮闘する市民の生きた言葉を解読したり,なぜ鞆の浦の人々にとって町並み景観(=歴史的環境)が重要なのか明らかにしています。また,鞆の浦の奥深い歴史を踏まえることで,この地域で30年近く論争になった道路建設問題の隠された争点を解明したり,瀬戸内海地域に多く見られる地域社会の特徴を描き出しています。

鞆の浦の港の様子

受賞した著書は京女付属図書館で手に取ることができます。また森久が担当している「環境社会学」の講義のなかで鞆の浦を紹介しています。もっと深く鞆の浦について知りたい人には3回生配当の社会調査の実習科目である「フィールドワーク1,2」(3回生配当)があります。森久が担当する「フィールドワーク1,2」のクラスでは,毎年,鞆の浦でフィールドワークを実施して調査報告書を作成しています。鞆の浦のフィールドワークに行ってみたい人は3回生になった時に履修してみて下さい。「フィールドワーク1,2」は課題も多く毎週苦労の連続ですが,その分,報告書が完成した時の達成感は大きいと思います。

2016年度京都女子大学鞆の浦調査報告書の表紙

 

研究紹介:小惑星カリクローを取り巻くさざ波の環

道越秀吾氏(現代社会学科情報システム専攻)と小久保英一郎氏(国立天文台)の研究チームによる研究成果が報道各社により報じられました。

今から数年前に、土星の環と同じような環が、カリクローと名付けられた小惑星の周囲にも存在することが発見されました。しかし、環の詳細な構造や、そもそもどのように形成されたのかは謎とされています。そこで、研究チームは、コンピュータの中に宇宙空間の現象を再現する「シミュレーション」という技術を用いて、小惑星カリクローの周囲の不思議な環について調べました。

研究チームは、環全体を対象とした上で現実を忠実に再現するシミュレーション(実スケール大域シミュレーション)に成功しました。これは、非常に高速なスーパーコンピュータを要するため、土星の環の研究においてもこれまでに例がなく、世界初の試みです。

シミュレーションの結果、環の寿命が従来推定よりも著しく短くなる可能性があることがわかりました。これらの成果はカリクローの環の起源や進化を解明する鍵となります。

詳細は、国立天文台のプレスリリースを御覧ください

情報系ゼミ中原英里さんの学会発表×2

丸野ゼミ4回生の中原さんは卒業研究として生体信号(心拍変動など)からイヌの情動(快・不快)を推定する研究を行っています。7月にワークショップで研究成果発表を行いましたが、今回、最新の研究成果を後述の2つの学会で発表しました。

2016年12月6日(火)~8日(木)に行われた計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2016 (SSI2016) でポスター発表を行いました。

img_6287 img_6288

ポスター発表は7月の BioSiPS 2016 で一度経験していますが、中原さんの感想から、以前よりも研究者(のたまご)としてさらに成長したと感じました。以下、中原さんの感想です。

『SSI2016 でポスター発表をしてみて、様々な方々から私の研究に対しての意見や質問を伺うことができました。また質問に答えきれず、自らの知識の浅さを感じる機会でもありました。自分では気づかなかった今後の課題も見つかり、大学院に入学するまでに、どのように研究し勉強していくかを考える良い機会になりました。』

中原さんは京都女子大学現代社会学部を卒業後、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科に進学することが決まっています。

続いて、2016年12月14日〜16日にチェジュ島(韓国)で行われた Asia-Pacific Signal and Information Processing Association Annual Summit and conference (APSIPA ASC2016) の生体信号処理のセッションで「Canine Emotional States Assessment with Heart Rate Variability」という題目で口頭発表を行いました。

s__17432578 s__17432590

中原さんにとって初めての国際会議での口頭発表でしたが、発表だけでなく発表後の質疑応答の際も、聴衆からの質問に対して的確に答えることができました(もちろん、すべて英語です)。以下、中原さんの感想です。

『初めての国際会議、英語での発表でとても緊張しました。先生方にスライドや原稿を直してもらい、一緒に発表練習をしていただけたので、自信をもって発表することができました。質疑応答もなんとか答えられたので、安心しました。これまでは解析のためのコード(プログラム)を書くことに多くの時間を費やし、なかなか関連論文を読んだりすることまで手が回っていませんでした。これからはプログラミング以外にも時間を使って研究を進め、成果を学会で発表していきたいと思います。』

APSIPA は生体医工学や信号処理分野の発展の一助とするための研究者間の情報交換を目的とした国際会議で、中原さんの今後の研究の参考にもなったと思います。