読書メモと書評


この数年の間に読んで私が面白いと思った本の一部です。

「フーコーの振り子」
ウンベルト・エーコ
「ファインマンさん力学を語る」
D.L&J.R.グッドスティーン
もちろんユーモアたっぷりサービス満点のファインマン本。ケプラーの法則を 初等的に導いてみせるその手際に注目。
「フルハウス−生命の全容」
S.J.グールド
「蜘蛛女のキス」
マニュエル・プイグ,
ホモセクシュアルの囚人と政治犯の同居房。映画を見るように鮮烈で 哀切な物語。
「三文オペラに恋して」
エレーヌ・ファインスタイン
これはお勧めです。ブレヒトに恋する女に自分がなってしまったかのよう
「双頭の鷲」
佐藤賢一
精密な考証をちりばめて大胆な人物像が躍る文句なしの活劇。 フランス物はこの人にかぎる。しかし いそいそと次に買ってみた「赤目」はちょっとひどい小説だった。残念。
「エレガントな宇宙」
ブライアン・グリーン/林 一・林 大訳,草思社
物質の究極構造と宇宙論に迫るごく最近までの最先端の研究の 流れが,第一線の研究者によるみごとな筆致で一般向けに非常にていねいに述べられている。
「西洋事物起源」
ヨハン・ベックマン/特許庁内技術史研究会
19世紀初頭に書かれた発明の歴史の翻訳。西欧の便所の発達,保険制度, 鏡,色素,秘毒など雑多なものの歴史が描かれていて,話しのネタには最高),
「ここまでわかった人類の起源と進化」
R.ルーウィン,保志訳,てらぺいあ
この分野の1999年までの学説の概説。人類学における90年代最後の白熱した論争を記述していて,人間の進化に関心を持つ人には必読。
「親指はなぜ太いのか」
島泰三/中公新書
霊長類の進化について,食物と形態の関連を中心的な視点にして克明な議論を展開する。おどろくべきサルたちの世界の紹介から最後のあっという結論に至るまで,読み進めるのがまどろこしくかつもったいなくなる本。2003年の最良の科学書でしょう。