藤井隆道 (ふじい たかみち)

☆主な担当科目:仏教学I, II、仏教思想A, B、人間学

☆専門領域:インド哲学・仏教学、宗教学

☆研究紹介:

古くからインドにおいて、仏教の論師を含むインドの思想家たちは、宗教と哲学・倫理が交錯するような領域で、様々なトピックについて熱く議論を戦わせてきました。神は存在するのか、世界には何があるのか、私たちはどのようにして世界について知るのか、そして「私」とはいったいどのような存在なのか。こうした論争のあとが、膨大なテキスト群として残されています。それらはおもに、サンスクリット語で書かれているのですが、それを読み解き、思想発展のあり方を解明するとともに、そのなかに、多様な価値観がせめぎあい、しばしば鋭く対立する現代社会においても生かされる智慧があるのではないか、ということを考えています。

☆専門ゼミ:

宗教は、現代社会のなかで、どのように生きているのか。そして、宗教が現代社会のなかで果たすことができる役割、その可能性はどのようなものなのか。私のゼミでは、現代社会と宗教の関わりを広くテーマとしますが、直接に宗教に関わらなくても、「いのち」を見つめる視点や心の豊かさを求める視点から現代社会のあり方を見直していこうとする取り組みも歓迎します。具体的には、以下のような観点から、現代社会における宗教のあり方について学びます。

  • 宗教いかに現代社会の中に息づいていて、個人の価値観や行動、さらには社会の動向に影響を及ぼしているのか。
  • 現代人は死というものをどのように捉えているのだろうか。また人が死に向き合う現場において、宗教はいかなる役割を果たしうるのか。
  • 現代社会が直面する様々な課題に対して、宗教的なものの見方(世界観・人間観・生命観など)がいかに応答しうるのか。