多文化理解実習(カナダ)の報告後半です

 

③ナイアガラ地方

オタワからVIA鉄道と車を乗り継いで、ナイアガラ地方に行きました。カナダと聞けばナイアガラの滝が連想されるかもしれませんが、ナイアガラには年間1500万人もの観光客が訪れる観光地になっています。また、同時にナイアガラはカナダとアメリカの国境に位置し、橋を渡って両国間を行き来することができます(入国審査はちゃんとあります)。

アメリカとカナダの国境です

翌日は、北米イギリス植民地時代にアッパー・カナダの首都がおかれていたナイアガラ・オン・ザ・レイクという街を訪問しました。この町には現在でもイギリス風の街並みが残っています。

④トロント
いよいよ旅の最終目的地トロントに到着しました。トロントでは、トロント本願寺を訪問し、カナダにおける浄土真宗の現状や日系人コミュニティについての話をうかがいました。日系人社会では、代を重ねるにつれ日本語を話せる人が減っており、お
勤めも英語と日本語で行われていることなどを知りました。

トロント本願寺にて

さらに、トロント大学では、政治学部のRodney Haddow教授と面談し、カナダ社会について英語で質疑応答を行いました。カナダの二言語政策、難民や移民の受け入れ、女性の社会参加など幅広いテーマがでました。ネイティブの英語のスピードを知るという点でも意義深い面談になったと思います。

トロント大学、Haddow教授

今年度の多文化理解実習(カナダ)は、やや寂しい参加者数でしたが、その分密度の濃い研修になったのではないかと思います。日本でも移民の受け入れなどが議論される中で、多くの移民や難民を受け入れているカナダ社会の実情に触れることができました。また、英語で会話する機会も多くある中で、自分の意見を十分に伝えられないもどかしい経験もしました。自由に意思疎通を図るために、今後外国語を学ぶモチベーションを高めることもできたと思います。