2022年11月27日に、京都女子大学図書館ホール(交流の床)にて、環境省「令和3年度地域再エネ事業の持続性向上のための地域中核人材育成に取り組む活動団体」事業として、ローカルグッド創成支援機構、京都女子大学現代社会学部諏訪研究室が共催した、「Creating the Change ~若者からつくる持続可能な地域・社会~ 大学いるときできること・大学出たあとできること」が開かれました。
豪雨災害、世界規模の異常気象など「温暖化」が「気候危機」と再認識される昨今、学生や若者は気候変動問題や再生可能エネルギー促進という課題にどう対応していったらよいのか、具体的に考えていこう、という目的のイベントです。
本イベントには気候変動問題に関わる学生団体の方々や再生可能エネルギーに実際に関わってお仕事をされている方などにスピーカーとしてお越しいただきました。
当日は会場の京都女子大学に、先に諏訪ゼミのみんなで集まり、会場の準備やリハーサル、オンライン参加のための音声チェックなどを行いました。
いよいよ、開始の時間となりローカルグッド創成支援機構 北橋みどりさんに開会の挨拶いただきました。北橋さんは学生の頃から現在に至るまで環境問題に携わっているそうで、エネルギッシュな思いに私たちも惹きつけられるようでした。
オープニングトークとしては、Climate Youth Japan 副代表 高尾文子さんがお話ししてくださいました。Climate Youth JapanとはCOP15に参加した日本ユースによって設立されたネットワーク型の青年環境NGOです。「ユースが気候変動問題を解決へ導くことで、衡平で持続可能な社会を実現する」をビジョンとして、1.5℃目標の達成、ユースが社会の意思決定のプロセスにかかわることを目指しているそうです。高尾さんは非常にグローバルに活動をされており、ユースが日本のみならず世界で活躍なさっていることを実感しました。
続いては、京都大学大学院地球環境学舎 修士2年 田中蓮さんです。田中さんは既に再エネに関わる就職先が決まっているようで、地域再生と共通するインターンシップを通して、就職先が決まったお話など、私たち就活生にとっても非常に刺激になりました。
次に秩父新電力株式会社 帶川恵輔さんがお話してくださいました。学生時代から再エネに興味があったそうで「興味のあることはまずは実践する」とおっしゃっていましたが、帶川さんは秩父新電力で勤務するほか、自宅でもソーラーシェアリングを行っているそうです。とりあえず実践してみることの重要性を教えていただきました。
自然エネルギー大学リーグ学生チーム代表 神戸大学 山本道也さんは、「環境に関心がある、自分の大学にもっと自然エネルギーや気候変動に取り組んでほしい」という思いを持つ日本全国の学生が参加し学生チームを作っているそうです。活動内容の中には日本各地の大学の環境サークルと連携するため、環境活動をマップ化する取り組みが行われているそうです。山本さんはお話のなかで時折ユーモアを交えながら、「楽しい」を大切にしつつ無理のない環境活動をなさっているようでした。堅苦しくない、肩肘張らない自由な雰囲気づくりの下、仲間の学生の意見を受け入れていらっしゃるような空気を感じました。
最後に我々、京都女子大学 環境政策ゼミは「キャンパス再エネ化プロジェクト-太陽光発電導入量算定とコスト回収に関する検討-」というタイトルで、京都女子大学を再エネ化するにはどうしたらよいのか様々な策を用い、検討した結果を報告致しました。発表までに長い時間をかけてパワーポイント準備を行ってきましたが、私たちの発表をきっかけにキャンパス再エネ化に少しでも興味を持ってくださる方が増えれば幸いです。
イベントの最後にはパネルディスカッションを行いました。現在進行形で学生であったり、または、最近まで学生だったスピーカーの方々に向けて、就職活動に関しての質問も多くありました。学生時代のつながりで就職することも多く、インターンシップやアルバイトなどでやりたいことを見つけることが大事だというお話が印象的でした。また、学生のうちにできることは何か、の質問に、「やりたいこと」を深堀する、学生のうちに失敗をしておく、といった、大学生の私たちに「響く」アドバイスが続出でした。
このようにして「Creating the Change ~若者からつくる持続可能な地域・社会~ 大学いるときできること・大学出たあとできること」は幕を閉じました。このイベントのスピーカーの方々の社会課題への意識の高さと行動力に非常に刺激を受けました。学生たちや若者が自由な発想で環境を、社会を変えていく、その一端を担う活動や仕事に魅力を感じる機会となりました。
(文責 及川水夕)