公開講座「今さら聞けない情報セキュリティ」開催します

現代社会学部の夏の公開講座として今年は「今さら聞けない情報セキュリティ」を開催します.

  • 日時:平成28年7月23日(土)13時〜17時
  • 場所:京都女子大学 C校舎5階 C501教室

公開講座「今さら聞けない情報セキュリティ」プログラム

時間演題講師
13:00きっと役立つITの基礎知識宮下 健輔 (本学 現代社会学部 教授)
14:00私の情報を守るセキュリティ技術 〜仕組みを理解し自分で守るためのスキル〜猪俣 敦夫 (東京電機大学 未来科学部 教授)
15:00なるほど!そういうことか!身近にあるセキュリティ対策の理由大鐘 博子 ((株)NSD 産業事業本部 ITスペシャリスト)
16:00サイバー犯罪の現状と対策吉岡 竜之介 (京都府警察本部 生活安全部 サイバー犯罪対策課 ネットセキュリティ・サポートセンター 警部補)
公開講座チラシ
公開講座チラシ

昨今その重要性が叫ばれている「情報セキュリティ」を理解するにはIT(情報技術)の知識が不可欠です.それも,高校の教科「情報」や大学初年時の情報リテラシに関する科目等で扱う内容より一歩だけ先に進んだものが身に付いていると,情報セキュリティの仕組みがよりよく理解できます.ただ,一般の方にとってはこのような内容はなかなか聞く機会がもてないものかもしれません.

そこで今回の公開講座では,情報セキュリティの第一線で活躍されている方々を講師に迎え,活動の一端をご紹介いただきながらその基本となるITの知識・スキルについてわかりやすく説明していただきます(宮下は前座をつとめます!).また,被害者はもちろん,加害者にもならないよう,サイバー犯罪の現状を知り対策を考えたいと思います.

ふだんパソコンやスマートフォンでネットを楽しんでいる方々すべてにお聞きいただきたい内容です.ぜひご参加ください.申込不要・入場無料ですので,会場に直接お越しいただければ結構です.

受賞!

私事(?)ですみません。

情報処理学会インターネットと運用技術研究会(略称IOT研究会)というのがあります。数百人の会員を抱える研究会です。その名前の通り、インターネットに関わることやネットワークの運用技術全般についての研究者が集まっています。

このIOT研究会では、1年間を通じて研究会で発表された論文(年5回の機会があり、1回につき10〜20本の発表があります)の中から、社会に役立つ運用技術のベストプラクティスを選定して「藤村記念ベストプラクティス賞」を授賞しています。この賞はIOT研究会の前身である分散システム/インターネット運用技術研究会(略称DSM研究会)の主査であった藤村直美先生(九州大学)の情報処理学会フェロー就任を記念したもので、昨年度発表された論文を対象として制度が始まりました。

今回、その栄えある第1回受賞論文のうちの1つとして、下記の論文が選ばれました

中山貴夫,宮下健輔「京都女子大学におけるサーバ仮想化基盤の構築」

これは平成28年3月に開催された平成27年度第4回(通算第32回)研究会で発表されたもので、題名の通り本学情報システムの更新にあたりサーバ仮想化基盤を構築した経緯をまとめたものです。中山先生と私は本学の情報システムの管理運用を長く担当しており、情報システムセンターという事務部署と協働して日常的な運用やこのような機器更新をしています。今回このような賞をいただいたことは大きな励みとなります。この場を借りて情報システムセンターをはじめ関係者各位に感謝する次第です。

本学図書館は情報処理学会と契約していますので、本学の学内ネットワークから上記論文にアクセスすると無料で読むことができます。

KOF勉強会

長い間サボっていてすみません。これからまたぼちぼち更新していきます。

もう旧聞に属する話題ですが、去る4月30日(土)に開催されたKOF勉強会で宮下ゼミ4回生の坂口さんと冨永さんがプレゼンしました。KOFとは関西オープンフォーラムのことで、毎年11月に大阪南港ATCで開催されているITイベントです。このKOFに関することをネタにITの勉強をしようという勉強会が今年から不定期に開催されていて、彼女たちはその講師としてプレゼンテーションを行いました。

今回の勉強会のテーマは「ネットワーク」。彼女たちの講演も「KOF会場ネットワークのできるまで」というテーマで行われました。KOFでは出展するユーザグループや企業、個人のため、会場にインターネットへの接続環境(会場内LAN)を用意するのですが、その設計、構築、運用から撤収までを京都女子大学現代社会学部の学生が中心となって実施しているので、そのことをまとめた講演でした。

ネットワークについては、現代社会学部スキル科目「コンピュータ・ネットワークI」「コンピュータ・ネットワークII」および情報プログラム科目の「応用ネットワーク」「ネットワーク運用」と順を追って学ぶことができます。これはシスコシステムズというネットワークベンダが主催するシスコネットワーキングアカデミーという国際的なカリキュラムに沿って開講されている科目です。KOFのネットワークに関する作業はこれらの科目を履修している学生たちを中心に数名が毎年担当しています。

坂口さんと冨永さんは昨年のKOF2015での会場ネットワーク構築の中心的な役割を果たしました。勉強会では、10月中に前年度のネットワーク担当だった先輩から引継ぎを受けて設計を始めたこと、イベント前日まで教室でリハーサルを繰り返したこと、当日の様子や後片づけなどを振り返りつつ、ネットワーク運用のポイントや大学生が担当することの意義などについて語っていました。勉強会はKOF関係者を中心に大勢の参加があり、和やかな雰囲気でした。

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kof勉強会で講師を務める坂口さんと冨永さん

今年のKOFは11月12日(金)13日(土)に大阪南港ATCで開催されます。今年も本学部の学生を中心としたメンバーで会場ネットワークの面倒を見る予定です。ぜひお越しください。

中田兼介先生による解説

前エントリで紹介した『ナショナル・ジオグラフィック』で言及された中田兼介先生の研究について、本人に簡単に解説してもらいました。


 

 

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非常に美しい写真ですが、恐怖症の人もいるでしょうから小さくしてます

メスにとって、自分が産む子は確実に自分の子です。一方オスにとっては、つがい相手のメスが産む子は必ずしも自分の子になるとは限りません。このため、オスにとってつがい相手のメスが他のオスと交尾することは、自分の子をたくさん残そうという点からは困った事態だといえます。これを防ぐためのオスの手段として、つがい相手のそばにとどまり他のオスを近づけない方法、メスの交尾器を物理的に塞ぐ方法、メスがすぐ産卵するような化学物質を注入する方法、などが知られています。しかし、メスはこれらオスの妨害をくぐり抜け、複数のオスと交尾することが多くの動物で知られています。

今回の研究で私は、ギンメッキゴミグモという網を張るクモの一種で、オスが交尾の後につがい相手のメスの交尾器を破壊して、以後に交尾する能力を奪っていることを発見しました。交尾器破壊は強力で、メスは回避する手段を持ちません。また、交尾器が破壊されてもメスの産卵能力には影響しません。このためオスはメスの産む子すべての父親になることができるのです。


とのことです。

 

本学学生が『non-no』編集部のサポートを得て制作したミニマガジンが完成しました

京都女子大公式facebookからの転載です(「いいね!」おねがいします)。下のはもちろん現代社会学部の学生さんも参加しています。

3月のオープンキャンパスは3月20日、日曜日です。どうぞご訪問ください。

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本学学生が『non-no』編集部のサポートを得て制作したミニマガジンが完成しました。
平成27年度より広報活動の一環として実施している『ミニマガジン制作プロジェクトsupported by non-no』は、30名の学生が1年間、『non-no』編集部のサポートを得ながら、京都女子大学の魅力を伝える1冊のミニマガジンを制作するプロジェクトで、企画・撮影・編集といった雑誌編集の全工程を学びながら、プレゼンで採用された企画を学生自らが取材や執筆を行い、ついにそのミニマガジンが完成しました。
完成したミニマガジンは、3月からオープンキャンパスで配布しますので、是非オープンキャンパスにお越しください。
また『non-no5月号』にも今回のミニマガジンの詳細が掲載されますので、書店やコンビニなどでお買い求め下さい。

 

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3/15 卒業式 & 卒業パーティー

3/15に全学の卒業式と学部卒業パーティーが開かれました。みなさんご卒業おめでとうございます。今年も元気に巣立っていってくれて教員一同喜んでいます。IMG_8725-1IMG_8727

卒業式は体育館で行なうのですが、5学部の卒業生全員は入りきらないので2学部と3学部に分けて2回やります。着物に袴の人が多いですね。レンタルで選ぶようで、秋ぐらいからいろいろ手配しているようです。

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学長や理事長の式辞、卒業生代表の挨拶などがあります。この卒業式で代表して卒業証書もらったり式辞を述べたりするのはたいへん名誉なことです(内緒ですが、誰がもらうかっていうのは、だいたい学生さんにとって一番大事なアレで決まります。どの学部が式辞述べるかは持ち回り)。あと各種称号授与なども。

代表の曽我さん
代表の曽我さん

せっかくのお着物なのでこんなふうに集ってみんなで写真とるゼミが多いです。これは東元先生のゼミ。みんなグッドな笑顔でいいですね。

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こっちはずっと勉強していたS校舎で取った竹安先生のゼミです。卒業証書の中身はこんな感じです。こっちも笑顔がいいですね。

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大学の門を出ると花束もってる男の子とかときどきいるんですが、まあそれはそれで。中に入ろうとすると警備員さんが排除します。

夜のパーティーは移動して河原町御池のホテルオークラで。こんな感じでゼミごとのテーブルでわいわいやりました。着物はキツいらしく、ドレスに着替えるのが一般的です。もう大人なので最初にシャンパンで乾杯とかします。料理はお肉が人気あったようです。

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例年通りゲームや出し物があったり、みなで「夜空ノムコウ」歌ったりもしました。

学内サークルUnlimited∞のメンバーによるダンス
学内サークルUnlimited∞のメンバーによるダンス
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小波先生が卒業生のために作った曲「この坂を登れば」です。

もりあがってくるとこういう感じで写真とったりも。土下座ではありません。

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秋本先生

また今年度でご退職になる先生方からのご挨拶もありました。左から竹安先生(来年から本学地域連携センター勤務)、野口先生(本学宗教・文化研究所、現社でも授業御担当いただきました)、秋本先生、東元先生、小波先生(現学部長)です。学部創設からの重要なお仕事をされたメンバーです。本当にお世話になりました。ありがとうございました。

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運営の「CS-Link」のみなさんありがとうございました。来年もよろしくおねがいします。

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運営のCSリンクの皆さん

では本当に御卒業おめでとうございます。うちの学部で勉強したことは必ず役に立つはずです。

京女高校ウィステリア科の生徒さんに説明会を開きました

3/18に京女高校のウィステリア科の生徒さんたちに現代社会学部の説明会を開きました。

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学科主任の宮下先生

宮下先生からの学部・学科の簡単な紹介のあとに、森久ゼミの平井さん、宮下ゼミの馬場さん、江口ゼミの古本さん(3人とも3回生)にも学生目線から現社を紹介してもらいました。

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平井さん
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馬場さん
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古本さん

3回生(もうすぐ4回生)にもなると皆プレゼンうまいものです。真面目な話だけではなく高校生が知りたい意外な事実も報告されてもりあがっていました。

「京都から発信する政策研究交流大会」に参加しました

2015年12月6日に、「大学コンソーシアム京都主催:第11回 京都から発信する政策研究交流大会」で、環境政策ゼミ(通称諏訪ゼミ:演習I)2年:田中佑佳さん、尾田千咲紀さん、高橋咲子さんが口頭発表しました。

「大学コンソーシアム京都主催:第11回 京都から発信する政策研究交流大会」は,都市の抱える問題・課題を見つけ、関連する研究を行う大学生・大学院生が日頃の研究成果を発表し、大学やゼミの枠を超えた交流を深める場として2005年度から開催されています。第11回となる今年度は、昨年度よりも参加者も増え、大変な盛況の中開催されました。

田中佑佳さん、尾田千咲紀さん、高橋咲子さんの発表は、「地域公共交通政策の評価と課題:京都市・四条通整備事業を例に」と題し、市民や交通事業者の当該事例への実際の意見聴取を基に、具体的な提言を行ったものです。

他大学の発表は3‐4年生のものが多い中、緊張した面持ちの2年生の田中佑佳さん、尾田千咲紀さん、高橋咲子さんは、それまでの練習を踏まえ、しっかりとしたプレゼンを行いました。

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今回は演習Iという限られた期間の研究の発表でしたので、今後の課題について手法上等の指摘も受けましたが、タイムリーなトピックについて実証的な調査が行われているところが評価されました。

プレゼンを終え、3人は「緊張しましたが、とてもいい経験になりました。普段関わることのない他大学の方のプレゼンテーションもとても勉強になりました。」という感想を持ったそうです。

環境政策ゼミは、今後は3-4年生の発表が行えるようにしていきたいと思います。なお、今回の政策交流大会には、同じく現代社会学部の松田先生も審査員として関わられました。

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情報系ゼミの学生がCTFに挑戦

CTFをご存知でしょうか。情報セキュリティの分野で盛んに行われているCapture The Flagという競技です。競技は大きく2種類に分けられます。1つはチームごとに自分たちのサーバを守りつつ相手チームのサーバを攻撃して、サーバ内にあるFlag(旗)を奪取するというもの。もう1つは情報セキュリティに関するクイズを解いて高得点を得ることを目的としたものです。いずれも情報科学やコンピュータ、プログラミング、ネットワーク、セキュリティなどに関する知識やスキルを総動員して競います。CTFは世界中で開催されていて、例えばCTFtimeのようなサイトからその情報を得ることができます。

CTFは上記のように情報系の知識やスキルを総動員しますので、よほど勉強や経験を積まないと楽しむことができないイベントですが、そこで扱われている内容は情報技術者を養成するためにとても有益なものばかりです。そこで、今回その内容を初学者向けにしたCTFを開催し、情報系ゼミの学生に参加してもらって、自分の知識やスキルを試す楽しみを味わってもらいました。このイベントは日本を代表する情報セキュリティ企業である株式会社LACの谷口隼祐さんと八尾崇さんに全面的にご協力いただきました。

10月16日、晴れ渡る空の下、イベントが開催されました。まさに初学者向けCTF日和(?)でした。IMG_2233当日は宮下ゼミと中山ゼミから3回生が合計8人参加しました。

午前中は谷口さんから、CTFについての説明や競技でよく利用されるアプリケーションの紹介などがありました。IMG_2236学生たちはアプリケーションの使い方を確認したり、まだ持っていないものをインストールしたりして、競技に備えました。

午後からいよいよCTF開始です。今回はクイズに答えて高得点を狙う形式で競技が行われます。また、チーム戦ではなく個人戦としましたので、自分以外のすべてがライバルという状況でした。でもふだんから仲の良い学生たちなので、相談したり教え合ったりも自由にできる雰囲気でした。

イベント会場の教室内にはCTF専用ネットワークが構築され、そこに学生が各自のPCを接続して競技開始です。学生たちは写真のスコアサーバにアクセスして、解答したいクイズを選択します。serverクイズはネットワーク、web、フォレンジック、プログラミングなどのジャンルごとに分かれていて、難易度に応じた点数が設定されています。今回は特別にゼミや学生たちが受講したことのある授業の内容に関するクイズも出題されました(3回生が前期に受講した「情報セキュリティ」ご担当の猪俣敦夫先生(奈良先端科学技術大学院大学)にも作問していただきました)。

クイズ
答えを解答欄に記入し、正解ならその問題に応じた点数が得られます。
クイズに回答している学生さんの様子
クイズに回答している学生さんの様子。スマホも駆使します。
クイズに回答している学生さんの様子
こちらはWireSharkを利用して、パケットの中に潜むFlag(答え)を見つけようとしています。
クイズに回答している学生さんの様子
中にはボタンを連打しないと正解に辿り着けない問題もあります。

競技は2時間ほどで終了し、高得点の学生には賞品のお菓子が贈られました。得点に関わらず参加者全員が楽しみながら自分の知識とスキルを試すことができ、とてもよいイベントになりました。

最後になりましたが、今回ご協力いただいた株式会社LACの谷口さんと八尾さん、作問していただいた猪俣先生、ありがとうございました。

LAC公式ブログにも谷口さんによる記事が投稿されています。併せてご覧くださいませ。

おまけ:イベントの次の週の宮下ゼミでは、CTFの問題のうちいくつかを皆で考えることで、楽しかったイベントを振り返りました。