「ソーシャルリサーチI」の受講生で海と空クリニック京都駅前を訪問しました

嘉本伊都子

7月20日、社会調査の半構造化インタビューを実習する「ソーシャル・リサーチI」のコンパがありました。その前に、海と空クリニック 京都駅前を訪問しました。https://ninomiya-lc.jp/umisora

院長の池田裕美枝先生に、嘉本の社会学アプローチに緊急出演していただきました。

「自分の体のこと、自分のことは、自分で決める!」そのためには正しい情報の収集と、情報の見分け方の訓練が必要!という姿勢は、嘉本も池田先生も同じだからです。社会学が医学か、という違いだけ。

総合内科、産婦人科、公衆衛生学をイギリスでも勉強されたことから、日本の医療現場に Sexual Reproductive Health and Rights (SRHR) (=性と生殖に関する健康と権利)が必要だという思いが深まったそう。先進国には普通にあるものが日本にはないと気付きユースクリニックを七条烏丸北西角 赤茶色のビル5階にオープン、ソーシャルリサーチIのクラスの学生の一人は分娩台にも乗せてもらいました。

女子学生のためにもいろんな企画をするそうです。ちらしをS校舎一階のパンフレット等がおいてあるデスクに置いときましたので、興味のある学生さんは、自由にとって行ってください。また、お母さんの世代は更年期を迎えて、体調や心のバランスが難しいお年頃。お母さんのためにも1枚ちらしがありますので、差し上げてください。

「ソーシャルリサーチI」では、女性の就労と育児の変遷をインタビュー調査するクラスです。
後期の「ソーシャルリサーチII」は、女性の就労と育児の現状とインタビュー調査します。

育児休業は知っていても、どれくらいの期間取るの?いつ申請するの?つわりって妊娠してからどれぐらいでくるの?安定期っていつ?保活っていつから始めるの?など、知らないことばかりだと気づきます。そもそも、育児休業制度っていつからできたの?すぐ広まったの?など、様々な疑問を周辺リサーチします。周辺リサーチしてもわからない。だから、インタビュー調査する必要があるのです。

同様に、生理や妊娠のことなど、自分たち自身の身体にかかわる重要なことですけれど、「なんとなく知っているつもり」で、実際は何も知らないことがたくさんあります。知らないことは恥ずかしいことではありません。知ろうとしないことのほうが恥ずかしい。産婦人科は敷居が高いけど、困ったときは安心して話せる場があるユースクリニックができたことは嬉しいですね!生理周期や、今日の痛みは10段階で何点かなど、記録しておくと、よいそうです。

海と空クリニックではトラベルクリニックといって、留学や海外赴任、調査など、行先で必要なワクチンなどの相談に乗ってくれるそうです。

なお、馬町のほうにもようこレディスクリニックがあります。
https://yoko-ladies.jp/

かかりつけ医をはやめに作っておくと、いざというとき心強いです。

正木大貴先生にインタビュー

この度、C.S.LINKで正木大貴先生にインタビューしてきました。

Q. 簡単に自己紹介をお願いします。

正木大貴です。心理学の中でも臨床心理学を専門としています。臨床心理は、分かりやすく言うと、カウンセリングや病院の精神科などで心理療法を行うための心理学です。私は病院で臨床を行っていて、いわゆる心の病気・精神疾患を持っている人に対する心理療法がもともとの専門です。

心理学を研究するに至った経緯については,大学入学前後の頃のことです。最初から心理学を目指したわけではなく、2回生の頃に工学部から転部して教育学部の心理学専攻に移りました。なぜ移ったかというと、中学生の頃から映画や小説や漫画を見ることがきっかけで、人の心の機微や人間関係などに関心を持ち、何となく人の心について興味を持っていました。大学に入ってからは工学部の授業で上手く行かないことが続く中で、中学の頃を思い出して心理学を学びたいなと思い、転部し学び始めたわけです。

Q. いま映画や小説や漫画が好きとおっしゃっていましたが、京女生におすすめしたい作品などは何かありますか?

 私、結構サスペンスが好きなんですよ。なので、ちょっと古い映画ですけど『MEMENTO』という作品がおすすめです。これは記憶が10分くらいしか保てない主人公が殺された奥さんを殺した犯人をさがす物語で、記憶を失う系のはしりの作品です。物語の仕掛けとしては人の心をつかむでしょう?記憶が10分しか持たないから体中に刺青やメモを残して殺人が起きた日までどんどん記憶をさかのぼっていく、という。サスペンスと記憶の不思議さを知れる面白い作品かなと思います。

 あとアニメで『サマータイムレンダ』という作品もあります。これはタイムリープもので、これも主人公に好きな幼馴染がいて、その子を殺した犯人を突き止めようとするお話ですよ。おすすめはこんな感じですかね。

Q. 正木先生のゼミは人気で毎回定員を超えているイメージがありますが、授業を行う上で心掛けていることはありますか?

なるべくリアリティを持ってもらうようにしています。専門的な用語を多く用いて知識を蓄えてもらうよりも、日常生活の中に落とし込めるような知恵や理論を説明する際にも、友人関係や恋愛関係など具体的な例を出しています。学生が日常生活においてリアルに感じているであろうことについて話すことを心がけています。

Q. 今後の目標や夢を教えてください

これといった夢は正直ないですね…。でも決して目標や夢を持っている人を否定するわけでないし、茶化すつもりはありませんが、目標や夢がないと生きていけない、生きる価値がないと感じてしまうのは違うのではないかと思います。別に夢や目標がなくても生きていくことはできます。学生でも夢や目標がもてないという方は多いのではないかなと思います。

個人的なことで言うと定年までは働きたくないですね。健康なうちに引退したいです。死ぬまで生涯働くというのが良いという人もいるけれど、私はボロボロになるまで働きたくはないです。

Q. 最後に学生にコメントやアドバイスがあればお願いします。

皆さんの多くは卒業後仕事を持つことになるでしょう。仕事を持つと大変なこともありますが、心と身体をすり減らしてまで仕事をする必要はありません。「いつでも辞めてやるよ」という気持ちで、あまり一つの仕事にこだわり過ぎなくてもいいのではないかと思います。実際に卒業生でも、調子を崩してボロボロになってしまう人は少なくありません。それを見ていると、体を壊してまで無理しなくていいよと思います。「仕事は人生の暇つぶし」ですよ。それよりも自分の心と身体と命を大切にすることが何よりも大切なことです。

正木先生、ありがとうございました。

取材日:6月28日
現代社会学部学生支援団体C.S.LINK
インタビュアー:小央悠加 樋口瑛美

学生奨励賞を受賞しました!

こんにちは,宮下です.

うちのゼミの大学院生の上續さん(M2)が7月4日に情報処理学会インターネットと運用技術(IOT)研究会で研究発表し,学生奨励賞を受賞しました.学生奨励賞は,学生としてIOT研究会に参加し,インターネットと運用技術に関する将来性豊かな発表を行ったことに対して授与される賞です.宮下ゼミとしては,3月に学部生の志智さんが受賞したのに続き今年2度目となります🙌

学生奨励賞授賞式の様子

上續さんは「過去の履修登録情報を利用した履修科目推薦システムの提案」というタイトルで研究発表を行いました.これは彼女の修士論文のテーマである「履修科目推薦システム」を開発するにあたり,一般的なECサイトや動画サイトなどで行われているような手法を応用することについての議論をまとめたものです.発表後には数件の質問やコメントがあり,質問には彼女本人の言葉で的確に回答していました(そのため,会場にいた指導教員(宮下)はそれを眺めているだけで良かったのでしたw).

上續さん,おめでとうございます.これからもがんばって研究を続けてください.